昆布の加工品
早煮昆布
原料昆布を煮たり蒸したりしてから再び乾燥した品で、家庭で早く煮えるように半加工した昆布です。棹前昆布をそのまま加工せず、袋詰めしたものもあります。野菜昆布のネーミングとしても販売されています。
きざみ昆布
原料昆布を煮てから細かく刻み、乾燥したものです。又、煮ずに原藻そのままをお酢などで柔らかくし、刻んだものもあります。糸切昆布のネーミングもあります。又、青刻みともいわれます。味付調味し、ソフト感を持たせたふりかけ状のものもあります。
おぼろ昆布
主に道南産ま昆布元揃を酢に漬けて柔らかくし、表面から薄く平らに手すきで削り上げたものです。表面の黒色部分のみを“さらえ”と呼び、徳用おぼろ昆布として利用されます。“さらえ”を削り取った後、更に削ると黒色と白色が交じり合った部分になり、これを“むきこみ”と呼びます。その後、更に削ると白色部分だけとなり、白おぼろ(太白おぼろ)と呼ばれ、高級な商材となります。昆布の表面は黒っぽいですが、芯に近づくにつれ白くなります。味付したものを機械で削った機械おぼろもあり、寿司巻用昆布(巻寿司用昆布)としても販売されています。
爪昆布
おぼろ昆布を削る時に昆布の両端を固定します。その固定した昆布(削り残した部分)の元の部分を爪昆布と呼びます。そのままお菓子にしたり、つくだ煮にしたりします。
白板昆布
白おぼろ(太白おぼろ)を削り終えた後の芯の部分を白板昆布(ばってら昆布)といい、お正月のお飾りやばってら寿司に使用されます。関西方面ではお正月の飾りもちには欠かせない商品です。
とろろ昆布
酢などで味付した昆布を平にして積み上げプレスし、機械で削ったもの。根昆布を加えて根昆布とろろや、わかめの芽かぶを加えて芽かぶとろろといった商品も販売されています。
納豆昆布
特に粘りのある昆布をとろろ昆布のようにプレスし、厚めに削り、刻んだような形にします。
昆布茶
昆布を幅2〜3mmに切り、軽く炒って普通のお茶のように用います。一般に市販されているものは、塩や調味料に昆布粉末を加え、お湯で溶いて用います。又、塩吹昆布の角切りタイプにお湯を注いで昆布茶として用いるものもます。
竹紙昆布
白おぼろを削る部分を厚く広く削り取ったもの。熟練職人しか出来ません。用途は海苔巻きのように巻いたり、重の底に敷き、料理に味を移します。そのまま切っても食べます。
切水晶
竹紙昆布を刻んだもので用途はそのまま食べたり、御椀種にします。
※水晶昆布
歯舞諸島に水晶島があり、そこで採取した昆布を水晶昆布と呼んでいました。
龍飛昆布
昆布を、砂糖を加えた酢に漬けてから蒸して、少々乾燥させたもの。用途はそのまま茶菓子として。魚の白身を挟んでシメたりもします。(龍皮昆布、求肥昆布ともいう)
すき昆布
生昆布を刻み、海苔のようにすき、乾燥させたもの。みそ汁の具などに用います。
おやつ昆布類
<酢昆布>
製法は龍飛昆布と同様。小さな短冊に切ったものでそのまま茶菓子として。 現在市販されている物は昆布を酢・調味料・甘味料で味付をし短冊形に切ったもの。
<昆布飴>
昆布粉末を配合したキャラメル型の飴。
<おしゃぶり昆布>
昆布の特長を生かし、調味料で味付したおしゃぶりタイプ(噛むタイプ・とろけるタイプ)。梅やしそ味のものもあります。
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